プログラミング言語Pythonの勉強を始めたことについて
僕は大学で計算実験などと言って
コンピュータシミュレーションを使って物理を研究する学部のようなところに在籍している。
ここではプログラミングも勉強するのだが
化石言語Fortranをやったり最近になってC言語を習ったりしている。
僕としては将来性のある言語を勉強したくてPythonを自習し始めたのだが
如何せん難しいのだ。
多分スタートアップの段階だからだと思うが
言語の文法とかそんなレベルじゃなくて
どのウィンドウ?からプログラムを書くかとかそのレベルでつっかえているのだ。
自分で購入した本や図書館で借りた本を見ても何が何やらさっぱり分からない。
そんなとき「コンピュータのことは紙媒体じゃなくてコンピュータに!」
と思って検索をかけたら
やはり多くのサイトがあって
プログラミングを無料で勉強できてしまうのだ。
便利な世の中だ。
こんなに有益なものをタダで利用できてしまうのだから。
利用者が支払う金額はタダでも
サイトの運営者はブログ会社などから広告収入を得たり
様々な満足を得られるのだからいい仕組みだ。
ところで歴史上の成功者たちは
みな時代の流れや技術進歩に上手いこと乗っかってその成功を手に入れたという。
19世紀の小説家バルザックや夏目漱石は当時最先端の新聞というメディアに連載を持つことで人気作家になったし
ビルゲイツやジョブズだってコンピュータという当時は生まれたばかりの技術の流れに乗って成功した人だ。
また数学の微積分学も使い勝手のいいライプニッツ式の記法を用いた大陸では研究が進んだが
ニュートン式記法にこだわったイギリスでは微積分学の研究が停滞したそうな。
こんな具合に繁栄する技術に乗っかることはとても大切なのだ。
コンピュータプログラムについても同じだと思う。
僕がこの分野で大成したければそれなりの技術を選ぶべきだと思う。
僕はどうやら今年の四月から大学3年生らしいのだが
どんなプログラミング言語が将来的にお金になるか役に立つか検討するべきだと思った。
Fortranは昔は盛んに使われたらしいがもはや過去の遺物で将来性はないと思う。
C言語はいま盛んに使われているがこれもいかがなものかと思う。
というのも、この言語が20年後や30年後にも使われているか役立つか儲かるかと言えば
一度栄えたものは衰退するのが自然なことだから。
思うに僕らが大学で勉強することはいま流行っているとかいま人気があるとかじゃなくて
もっと10年20年30年先に発展していそうかとか
僕らが社会に出てから一番稼ぐ頃に繁栄しているかということの方が重要なのだと思う。
それを考えるとC言語はもちろん当座を凌ぐのに必要だが
やはりそれだけでは心許ない。
エンジニアさんの間での評判に関する記事やその使いやすさや機能性・特徴を考えて
僕はPythonを勉強することにしたのだ。
もちろん未来の産業だの技術だののことは誰にも分らない。
そんなことが予想出来たら世界中の投資家がそれをもとに大儲けしているだろう。
僕の選択はあくまで証券投資やクジを買うのと同じことで
とても不確実なギャンブルなのだ。
また今からずっと先の未来のことを考えていても社会は大きく変わっていくかも知れないのだから
その時々に柔軟に対応すべきだろうし
こんな固定資本的な考えや計画性はときに邪魔になるかもしれない。
しかし僕は今から地味な努力を続けていくつもりだ。
以前お話した元ホテルの社長さんは言っていた
「今の若者は大きな企業に就職したがる、でももう流行っている大きな企業はそのうち廃れていく、これから大きくなる企業に就職しなきゃダメだ」
そして自分がホテルを開業前から作ったこと
月の残業200時間以上も働いたこと
取締役になりその後はガイドのボランティアとして活動していること
などを語ってくれた。
「これから大きくなる…」
実は僕たちがやっている計算実験あるいは計算物理学という分野自体が新しい分野で
理論物理学、実験物理学に続く第三の物理学だと言われていて
学問の分野としてはまだ歴史も浅く
まだあまり繁盛していない分野なのだ。
しかしコンピュータの急速な進歩とコンピュータに出来ることの力でこれから急速に発展していく、などとよく紹介されているらしい。
これから発展する分野?これからの時代のコンピュータ言語?
どうか僕がうまく発展の流れに乗っかれますように。
そう祈りながら、地味な努力がいつかは報われるという信仰に支えられながら
今日も僕は地味に地味にキーボードをカタカタしています。